息苦しさの原因として、まず考えられるのが呼吸器系の病気です。咳や痰が絡む、ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)が聞こえる、あるいは安静にしていても呼吸が浅く速いといった症状を伴う場合は、呼吸器内科の受診を検討しましょう。呼吸器内科は、気管、気管支、肺といった呼吸に関わる臓器の病気を専門とする診療科です。代表的な疾患としては、まず気管支喘息が挙げられます。気管支喘 hoofdstukく、空気の通り道が狭くなることで、発作的に息苦しさや咳、喘鳴が現れます。アレルギーが関与していることが多く、特定の季節や時間帯(夜間や早朝など)に症状が悪化する傾向があります。次に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)です。主に長年の喫煙が原因で、肺の機能が徐々に低下していく病気で、進行すると労作時(体を動かした時)の息切れや慢性的な咳、痰が特徴です。また、肺炎や気管支炎といった感染症も、炎症によって気道が狭くなったり、肺のガス交換能力が低下したりすることで、息苦しさを引き起こします。発熱や咳、痰(時に色のついたもの)を伴うことが多いです。間質性肺炎は、肺胞の壁(間質)に炎症や線維化が起こる病気の総称で、乾いた咳や労作時の息切れが主な症状です。原因は様々で、自己免疫疾患や薬剤、粉じんなどが関与することもあります。その他、肺がんや気胸(肺に穴が開いて空気が漏れる状態)、胸膜炎(肺を覆う膜の炎症)なども、息苦しさの原因となり得ます。呼吸器内科では、胸部レントゲン検査やCT検査、呼吸機能検査(スパイロメトリー)、血液検査などを行い、これらの疾患の診断と治療を行います。治療法は疾患によって異なりますが、薬物療法(吸入薬、内服薬など)や酸素療法、呼吸リハビリテーションなどが中心となります。息苦しさと共に呼吸器系の症状がある場合は、早めに呼吸器内科を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。