息苦しさを感じたらまず何科を受診すべき?
突然、あるいは徐々に息苦しさを感じると、誰でも不安になるものです。「この息苦しさの原因は何だろう?」「何科を受診すれば良いのだろう?」と迷ってしまう方も少なくないでしょう。息苦しさ(呼吸困難)の原因は多岐にわたるため、一概に「この科」と断定するのは難しいですが、症状の状況や他の随伴症状によって、まず相談すべき診療科の目安があります。まず、息苦しさが急に現れ、非常に強い場合、あるいは安静にしていても改善しない場合は、緊急性が高い可能性があります。このような場合は、ためらわずに救急外来を受診するか、救急車を呼ぶことを検討してください。特に、胸の痛みや圧迫感、冷や汗、意識が遠のくといった症状を伴う場合は、心筋梗塞や肺塞栓症(エコノミークラス症候群)など、命に関わる病気の可能性も考えられます。比較的症状が落ち着いている場合、あるいは慢性的に息苦しさを感じる場合は、まず内科やかかりつけ医に相談するのが良いでしょう。医師は、症状の詳しい聞き取り(いつから、どんな時に息苦しいか、他の症状はあるかなど)や診察を通じて、原因を探り、必要に応じて専門の診療科を紹介してくれます。息苦しさの原因としてよく考えられるのは、呼吸器系の疾患と循環器系(心臓や血管)の疾患です。そのため、咳や痰、ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)を伴う場合は呼吸器内科、動悸やむくみ、胸の圧迫感などがある場合は循環器内科が専門となります。また、ストレスや不安感が強い場合には、心療内科や精神科が適切な相談先となることもあります。パニック障害や過換気症候群などでも、息苦しさを感じることがあります。いずれにしても、息苦しさは体からの重要なサインです。自己判断せずに、早めに医療機関を受診し、原因を特定することが大切です。