暑い夏、子どもを熱中症から守るためにエアコンは不可欠ですが、一方でエアコンの使用が原因で子どもが体調を崩し、発熱してしまうこともあります。大人と比べて体温調節機能が未熟な子どもは、特にエアコンの影響を受けやすいため、保護者の方はいくつかの点に注意が必要です。まず、エアコンの設定温度です。大人が快適だと感じる温度でも、子どもにとっては低すぎる場合があります。一般的に、子どもがいる部屋の設定温度は二十六度から二十八度程度が目安とされていますが、子どもの様子を見ながら調整することが大切です。汗をかいていないか、手足が冷たすぎないかなどをこまめにチェックしましょう。次に、エアコンの風が直接子どもに当たらないように注意することです。寝ている間は特に体が冷えやすいため、風向きを調整したり、ベビーベッドの位置を工夫したりする必要があります。扇風機を併用して、部屋全体の空気を優しく循環させるのも良い方法です。また、服装にも気を配りましょう。エアコンの効いた室内では、薄手の長袖・長ズボンや腹巻き、レッグウォーマーなどを活用して、冷えから体を守ってあげましょう。特に、お昼寝の時などは、タオルケットや薄手の掛け布団をかけてあげるのも効果的です。そして、エアコンのフィルター清掃は大人以上に重要です。子どもの気道は大人よりも敏感なため、フィルターに付着したカビやホコリが原因でアレルギー反応や呼吸器系のトラブルを引き起こしやすく、それが発熱に繋がることもあります。定期的なフィルター清掃と室内の換気を徹底しましょう。水分補給も忘れずに行いましょう。エアコンの効いた部屋は乾燥しやすいため、気づかないうちに水分が失われていることがあります。こまめに水分を与え、脱水症状を防ぎましょう。もし、子どもがエアコンの効いた部屋で過ごした後に発熱したり、咳や鼻水、だるさといった症状を見せたりした場合は、自己判断せずに早めに小児科を受診しましょう。医師にエアコンの使用状況などを伝え、適切なアドバイスを受けることが大切です。