水疱瘡にかかると、発疹とともに現れる強いかゆみが、本人にとっても家族にとっても大きな悩みとなります。このつらいかゆみは、一体いつまで続くのでしょうか。かゆみのピークや持続期間には個人差がありますが、一般的な経過を知っておくことは、心の準備にも繋がります。水疱瘡の発疹は、まず赤い小さな斑点として現れ、数時間のうちに水ぶくれ(水疱)に変化し、その後、膿疱(膿を持つ水疱)となり、最終的にかさぶたになって治癒していきます。かゆみは、この発疹が出現し始める頃から感じ始め、特に水疱が新しくできている時期や、水疱が破れやすい時期に強くなる傾向があります。一般的に、発疹が出始めてから三日から五日目頃がかゆみのピークと言われています。この時期は、次々と新しい発疹が出現し、水疱も大きくなりやすいため、かゆみも最も強烈に感じられることが多いです。その後、新しい発疹の出現が治まり、既存の水疱が徐々に乾燥してかさぶたに変わっていくにつれて、かゆみも少しずつ軽減していくのが通常の経過です。全ての発疹がかさぶたになれば、かゆみもほとんどなくなるか、あってもごくわずかになります。これは、通常、発症から一週間から十日程度が目安となります。ただし、かさぶたが剥がれ落ちる際に、一時的にかゆみを感じることもあります。また、アトピー性皮膚炎などの基礎疾患がある場合や、皮膚が乾燥しやすい体質の場合は、かゆみが長引いたり、治癒後もかゆみが残ったりすることがあります。掻き壊してしまうと、皮膚のバリア機能が低下し、二次的な細菌感染を起こして炎症が長引いたり、かゆみが悪化したりする可能性もあるため、できるだけ掻かないように注意することが重要です。かゆみが非常に強い場合や、なかなか治まらない場合は、我慢せずに医師に相談し、適切なかゆみ止めの処方などを受けるようにしましょう。
水疱瘡のかゆみいつまで続くの?